毎日、看板を拭く
毎日、看板を拭く
習慣が映す、オーナーの姿勢

PIECE OF SIGN で働き始めてから、街を歩くようになりました。
どんなお店が、どんな看板を使っているか。半分仕事ではありますが、楽しみながら歩いています。
そんな目で歩いていると、気がつくことがありました。
汚れたままの看板が、思いのほか多いのです。
僕がお店をやっていた頃、毎朝看板を拭いていました。
今日は、なぜそれを当たり前にやっていたのか、そしてできない人はどうすればいいのかという話をしようと思います。
僕がお店をやっていた頃、毎朝のルーティンがありました。
店内の掃除、テラスの準備、看板の拭き上げ。
これらは当たり前にやることであり、「ここまでやっている自分は偉い」なんて思ったこともありません。
だからこそ、汚れたままの看板が気になってしまうのです。
なにせ、入り口に置かれ、お客様の目に留まるのが目的。
お店を知ってもらうための道具が、汚れていて良いわけがないんです。
ただ、理解しているのに、できないことがあるのも分かります。
お店というのは不思議なもので、腰が重い作業と、そうでないものがありますよね。
新商品の開発は勝手に始めるのに、掃除は後回しになる。
本当は、前者のほうがよほど大変だというのに。
僕も看板は拭いていましたが、窓拭きとなると腰が重かった。
なので、仕組みにしました。
意思では続かないと思ったので。
毎週、水曜日に窓拭きを。
毎日やるのが億劫な人は、とりあえず週に1回から始めてみてはいかがでしょうか。
- 月曜・看板
- 水曜・窓拭き
- 金曜・冷蔵庫の中
やると驚くと思います。
こんなにも汚れていたのかと。
それを知ると、週に1回では足りないと気がつき、自ずと毎日やるようになるでしょう。
ただ、仕組みにするのが苦手な人もいますよね。
単に向き不向きだとは思うのですが、そういった人には内面に響く言葉を届けようと思います。
CoCo壱の創業者が、こんなことを言っていました。
近隣清掃で一番難しいのは、継続すること。365日行わなければ掃除をする意味がない。それは自分との闘いであり、生き方の問題であり、経営者としての姿勢の問題である。できない理由をよく聞かされたが、できるできないはその人の心の問題だということがよくわかった。
僕は、この言葉と出会ったときにドキッとしたんです。
まさにお店の周りの掃除を面倒に感じ、やれない理由を探し、やらない選択をしていたときがありました。
「お店の前だけやっていれば十分だろう」
以前は通りの方まで掃除していたのに、楽な方に流れていったのです。
理由は、面倒だし、楽しくないし、これは必要なのかという思い。
でも、この言葉を見てドキッとしたということは、どこか後ろめたさを感じていたんでしょう。
やったほうがいいに決まっているのに、やらない理由はどこにある?
それがまさに、姿勢であり、心の問題だったのです。
お客様に来てもらい、喜んでもらうために始めたはずなのに。
そのために導入したはずの看板を、綺麗にしない理由はないと思うんです。
10秒で終わる作業を、毎日やる。
ただそれだけで、綺麗は保てる。
仕組みにするか、姿勢を正すか。
入り口の状態は、そのまま経営者の姿勢だと思うのです。
Written by
福永英侍
PIECE OF SIGN 商品開発チーム。元「THE LATTE TOKYO」オーナー。約10年間休まず、渋谷区神山町で小さなコーヒースタンドを運営。当時の経験をもとに、店舗に寄り添う読み物も執筆中。
