「お店を開けているつもり」の反省点

 

「お店を開けているつもり」の反省点

OPENサインを置くべき理由

THE LATTE TOKYO 外観

「お客様に安心して来てもらうためにする」
SNSの目的について、前回の記事でこう書きました。

そんなことを強く意識するようになったのは、
自分のお店をやっていたときの経験からです。

SNSをやれば、お客様が安心して来店してくださるようになる。
でも、いま振り返ってみると、それだけじゃ不十分でした。

もっとできることがあったのに、という反省。
今日は、そんな話をしようと思います。

僕のお店は、半地下にありました。
通りは静かで、外から見ると暗く、何屋さんなのかも分かりづらい。

そんなお店だったので、お客様の不安は手に取るようにわかるんです。
なぜなら、お店の中からお客様の表情を窓越しに見ていたので。

「ここで合ってるのかな?」
「何屋さんかな?」
「営業しているのかな?」

マンガのように吹き出しが見えたのなら、
間違いなくそのように呟かれていたことでしょう。

でも、僕は動かなかったんです。

SNSは毎日更新していて、グーグルマップも最新の情報にしている。
テラスには椅子があって、看板も出している。

「これで伝わらないのなら、お手上げ」
「本当に来たい人なら辿り着くだろう」

そんな心境でした。
いま思えば、傲慢ですね。

開業当初の若さゆえでもありました。
お店が軌道に乗ってからも、どこか調子に乗っていたんだと思います。

「そこまでやらなくていいか」と、集客に対する熱が冷めていたのかもしれません。
ただ、今振り返ると、少しだけ後悔しています。

約10年お店をやっていて、最後までなくならなかった質問があります。
不安そうに扉を開けてからの、「やっていますか?」という小さな一言。

「やってることぐらいわかるだろう」という傲慢さと、
「分かりづらくてごめん」という申し訳なさ。

勇気がある人は来ることができたけど、不安が勝った人は来られなかったかも。
そう思うと、拭いきれない罪悪感がありました。

僕は、安心感とは程遠い運営をしていたんです。

看板を出して、テラスに椅子を並べておく。
それだけで”お店を営業している”と思っているのは中の人だけ。
お店をされている人は、そう認識をした方がいいのかもしれません。

じゃあ、具体的にどう伝えればいいのか。

例えば、誰が見てもわかる『OPEN』のサイン。

OPENサイン

OPEN & CLOSED 床置きサイン

僕が入社して1ヶ月が経ったころ、この商品が発売されました。
これを見た時に思ったのが、「当時の自分に渡したい」です。

分かりやすいけど、ダサくない。
これならお店に置きたいと思いました。

SNSの更新だけでは伝わらない人に、看板だけでは不安な人に。
誰が見てもわかる「OPEN」のサイン。

特に開業したばかりのお店や、何屋さんなのかがまだ認知されていない。
そんなお店ほど、必要な気がします。

お客様は、こちらが思っているよりも不安である。
大切なのは、この認識。

お店は、お客様が足を運んで来てくれているということに、もう少し敬意を払ったほうがいいのかもしれません。
数あるお店の中から、選んで来てくれたという事実に。

その人たちの「不安」を分からずに「だったら来なくていい」となるのはもったいなくて。
これは売上の話でもありますが、気持ちの話でもあるんです。

僕は「分からない人は来なくていい」というスタンスでした。
でも本当は「伝え方が分からない」だけだったのかもしれません。

同じような悩みを抱えている人は、店先にこのサインを置いてみてください。
これがあるだけで、お客様の不安は和らぐはずなので。

看板を出せば伝わると思っていた10年前の自分に、これでビンタしたいぐらい。
『OPEN』という看板の価値に気付けなかった、当時の自分に。

でも、お客様に優しくしようと思えたのは、お店を閉めた後だからなんです。
だからこそ、今お店をされている人に届けたいと思いました。
閉めた後に気がつくのではなく、”いま”お店をされている人がやるべきことだと思うので。